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🌊 海にまつわる不思議な出会いと再生のストーリー
2024年5月22日、阿部暁子さんの新作『カフネ』が発売されました。
**「読むことで、こころがゆらぎ、優しさを取り戻せる一冊」**と感じました。
物語は一見シンプル──
海辺に暮らす少女と、偶然出会った謎の青年との心の交流が描かれます。
📖あらすじ(ネタバレ控えめ)
主人公は中学生の香帆(かほ)。
ある日、砂浜で倒れていた青年・ネモと出会う。
言葉少なでどこか漂うような彼。
傷と秘密を抱えた青年との日々を通じて、香帆の世界が少しずつ変わり始めます。
🔍読みどころ①:言葉にならない心が、海辺に響く
ネモは感情を言葉で表さず、行動や視線でだけ想いを伝えるタイプ。
その曖昧な距離感が逆に、香帆の胸を揺さぶります。
「言葉じゃなくても、気持ちは伝わるんだ」と気づかされる章が胸に沁みます。
🔍読みどころ②:海の描写がすべて“詩的”に心に残る
穏やかな砂浜、潮騒のリズム、夕陽に照らされる波──
原風景とも言える海の美しさに、読むだけで癒され、浄化されます。
香帆と一緒に、波のリズムを体で感じたくなる、そんな描写の力があります。
🔍読みどころ③:小さな成長と、ほんの少しの勇気
香帆はネモに出会い、少しずつ自分の気持ちに向き合います。
「怖い」と思っていたことにも踏み出し
「悲しい」と思っていた出来事にも寄り添えるように。
読者としても、勇気がじんわり湧いてくるような余韻が残ります。
🧠心がほっと温かくなる読後感
物語の終盤、香帆が選ぶ小さな一歩──それがとても愛おしい。
読んだあと、心の中に“あたたかな波の音”がずっと残ります。
📚こんな方におすすめ!
- 海や自然に癒やされたい人
- 言葉より想いを大切にしたい人
- 少年少女の心の再生ストーリーが好きな人
- 阿部暁子さんファン(新境地とも言える静かな物語)
📢今日のひとこと:「海の波音は、心の声を聞かせてくれる。」
『カフネ』は、静かな海辺の物語を通じて
“言葉じゃなくても、人は伝え合える”と教えてくれる作品です。
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