「他人事じゃない」と感じた、横山玲奈さんのニュース
2025年の秋、モーニング娘。’25の横山玲奈さんが
「メニエール病の症状が強く出ているため、11月いっぱい休養する」と発表されました。
9月下旬には「メニエール病急性増悪」と診断され、一度休養。
その後いったん復帰されたものの、また症状が強く出てしまい、
大事な卒業公演を控えたタイミングで再び休養に入られています。
このニュースを見て、
「若くても、ステージに立つキラキラした人でも、
耳の病気は起こりうるんだ」と感じた方も多いのではないでしょうか。
実は、私自身もメニエール病と付き合って約14年。
今は両耳にオーティコンの耳穴型補聴器を入れて生活しています。
を、ひとりの当事者としてお伝えします。
※この記事は医療的なアドバイスではなく、あくまで「個人の体験談」です。
治療については、必ず耳鼻科などの専門医に相談してくださいね。

2025年、横山玲奈さんのメニエール病公表が教えてくれたこと
2025年の夏から秋にかけて、
横山玲奈さんに関する「メニエール病」のニュースが続きました。
- 8月ごろから耳の不調が続く
- 9月下旬、メニエール病急性増悪と診断され、イベントや海外ライブを欠席
- 10月にはいったん回復傾向となり活動再開
- しかし11月、症状が再び強く出てしまい、月末までの休養を発表
この流れを見ていて、
「メニエール病って、やっぱり“波のある病気”だな」と感じました。
私の「14年前」も、似たような始まり方だった
私の場合も、最初は
「なんだか耳が詰まった感じがするな」
「疲れてるだけかな」
というところから始まりました。
そのうち、
- 地面がぐるぐる回るような激しいめまい
- キーンという耳鳴り
- 片耳だけ聞こえづらい
といった症状が一気に押し寄せてきて、
仕事どころではなくなりました。
「若いのに、なんで自分が?」
「明日、仕事に行けるのかな?」
不安で頭がいっぱいになったことを、
横山さんのニュースを見ながら思い出しました。
メニエール病が難聴に進行した私の体験談
ふつうの生活をしていると、
「自分が補聴器を使うようになる」と考えている人は多くないと思います。
私も、まさか自分が…という気持ちでした。
最初の症状は「めまい」と「耳鳴り」

最初に違和感を覚えたのは、
- 片耳だけつまった感じ
- 低い音が聞き取りにくいという、ちょっとした聴こえの変化でした。
その後、数回の激しいめまい発作を繰り返すうちに、
耳の中で「ザーッ」という音が鳴り続けるようになり、
同じ耳の聴こえも少しずつ落ちていきました。
「治ればいいな」から「これ以上悪くしたくない」へ
最初の数年は、
- 薬を飲む
- めまいが収まる
- しばらく普通に過ごす
- また発作が来る
…というサイクルのくり返し。
けれど、発作のたびに少しずつ聴こえが落ちていく感覚があり、
あるとき医師から
「この耳は、もう以前の聴力には戻らないかもしれません」
という説明を受けました。
そこから、私のなかで意識が変わりました。
「治す」というより、
「これ以上、聴こえを失わないためにどう付き合うか」
という方向に、考えを切り替えざるを得なかったのです。

補聴器を買える3つの場所|実際に感じたメリット・デメリット

補聴器を考え始めたとき、
私が選択肢として考えたのは次の3つでした。
- 病院(耳鼻科・指定の補聴器外来)
- 補聴器専門店
- 通販(ネット注文・量販店の簡易的な機器)
ざっくりとした違いをまとめると、こんなイメージです。
| 項目 | 病院 | 補聴器専門店 | 通販 |
|---|---|---|---|
| 価格帯の目安 | 15万〜60万円前後 | 10万〜50万円前後 | 2万〜10万円前後 |
| 試聴・貸し出し | 限定的なことが多い | その人に合わせてじっくり可能 | 基本なし |
| フィッティング | 医師の指示に沿って調整 | 日常生活に合わせて細かく調整 | 自分ではほぼ調整できない |
| アフターサービス | 病院でのフォローが中心 | 定期点検・クリーニングが充実 | 不具合時は交換・返品対応のみ |
※あくまで、私が調べた範囲と経験上のイメージです。
私が最終的に選んだのは「病院」
理由はシンプルで、
「日常生活でちゃんと使えるようになるまで、
細かく付き合ってくれそうだったから」です。
- 実際に何ヶ月も貸し出してくれる
- 「会社」「自宅」「電車」のようにシーン別での使い心地を相談できる
- 音の調整や耳型の作成など、かなり細かくカスタマイズしてくれる
メニエール病の場合、
- 日によって聴こえ方が変わる
- 音に敏感で、疲れやすい
という特徴もあるので、
「とりあえず音が大きければいい」機械とは相性が良くありません。
私が実際に支払った金額(目安)
具体的な金額はお店や時期によって変わりますが、
私が購入したときの金額イメージはこんな感じです。
- 補聴器本体(片耳・耳穴型):約20万円前後
- 耳型採取料:数千円
- 初期調整料:無料(本体代に含まれているところが多い)
トータルで、片耳で20万円前後でした。
維持費は「電池」と「メンテナンス」
- 補聴器用電池:月500円前後
- 専用の乾燥ケース・お手入れグッズ:数千円〜
私の通っているお店では、
定期的な点検・音の再調整は無料で見てもらえています。
高い買い物ではありますが、
「聞こえないストレス」と「仕事・家族との会話」を考えると、
私はこのお金を「自分への投資」と割り切ることにしました。
病院を選んで良かったと感じたポイント
実際に使ってみて、
「ここは病院で本当に良かった」と感じる点がいくつかあります。
① 試聴と貸し出しができる
いきなり高額なものを買うのは、誰だって怖いですよね。
病院では、
- 店内で数種類をつけ比べる
- 1〜2週間、自宅や職場で試す
といった「お試し期間」を設けてくれることが多いです。
② メニエール病の特性に合わせて調整してくれる
私の場合、
- 大きい音が急に入るとフラッとする
- 疲れてくると“こもった音”が苦手になる
といったクセがありました。
担当の方にそれを伝えると、
- 高音・低音のバランス
- 騒がしい場所での抑制機能
- 自分の声が響きすぎないようにする調整
など、かなり細かくチューニングしてくれました。
③ オーティコン製を選んだ理由
最終的に私は、
オーティコンの耳穴型補聴器(両耳)を選びました。
- 目立ちにくい
- 自然な聞こえ方に近づけやすい
- 会話のときに、相手の声を中心に拾ってくれる
メニエール病のように、
「ただでさえ体調に波がある状態」では、
補聴器そのものがストレスになると続きません。
その点で、
「ストレスが少ないつけ心地」と
「自然な聞こえ方」は、私にとってかなり重要でした。
通販の補聴器・集音器を試してみてわかったこと
正直にいうと、
私も最初は「ネットで安い集音器を買えばいいかな」と思っていました。
2万円前後の機器を購入してみたこともあります。
しかし、結果としては 私には合いませんでした。
- 耳にフィットせず違和感が強い
- 音が全体的にガヤガヤして、会話が聞き取りにくい
- 自分では細かい調整ができない
確かに価格は魅力的ですし、
「とりあえず少し音を大きくしたいだけ」という方には
役立つ場面もあると思います。
ただ、メニエール病のように
「音の質」や「疲れやすさ」も重要な病気の場合は、
通販の集音器だけで乗り切るのは、かなり難しいと感じました。
横山玲奈さんのように、若くても起こるメニエール病
メニエール病は、
教科書的には30〜40代に多いと言われることが多いですが、
実際には20代でも発症します。
横山玲奈さんは、まだ24歳。
ステージに立つアイドルとして、
- レッスン
- ライブ
- 移動
- メディア出演
など、過密なスケジュールの中で活動されています。
こうした
- ストレス
- 生活リズムの乱れ
- 睡眠不足
- 移動による気圧変動
といった要因は、
メニエール病を抱える人にとっては大きな負担になります。
「若いから大丈夫」ではなく、
「若くても体は悲鳴をあげることがある」
横山さんのニュースは、
そんな当たり前のことを、あらためて教えてくれたように思います。
補聴器購入Q&A|よく聞かれる疑問に、当事者目線で回答
ここからは、よく聞かれそうな質問に
私なりの経験を交えてお答えします。
※制度や金額は地域・時期によって変わるので、最新情報は各自治体・お店でご確認ください。
Q1. 保険は適用される?
基本的に、
一般的な補聴器購入は自己負担です。
ただし、
- 両耳の聴力が一定以上低下している
- 身体障害者手帳の交付条件を満たす
といった場合には、
自治体から補助が出るケースもあります。
私は、最初の補聴器購入時は全額自己負担でしたが、
後になってから「条件を満たしているなら、早めに相談すればよかったな…」と
少し後悔した部分もあります。
Q2. 安い通販の補聴器でも大丈夫?
軽度の聞こえにくさで、
「とりあえずテレビの音を少し聞きやすくしたい」
という目的なら、試してみる価値はあるかもしれません。
ただ、
- メニエール病による難聴
- 日によって聞こえ方が変わる
- 仕事や家族との会話でしっかり聞き取りたい
という場合は、
専門店や医療機関を通した上での購入を強くおすすめします。
Q3. 買い替えのタイミングは?
目安としては5〜7年と言われることが多いです。
- 電子機器としての寿命
- 聴力の変化
- 耳の形や生活スタイルの変化
これらを踏まえて、
専門店で相談しながら決めるのが安心です。
Q4. メニエール病でも補聴器は使える?
使えます。
実際、私はメニエール病を抱えながら、
両耳の補聴器生活を続けています。
ただし、
- めまいがひどいときは外した方が楽なときもある
- 音の刺激が強すぎると疲れやすい
といったこともあるので、
自分の症状に合わせて「付き合い方」を決めていく感覚が大切だと感じています。
まとめ|補聴器は「納得して選ぶ」ことが大事
横山玲奈さんのニュースをきっかけに、
メニエール病や耳の不調に目を向けた方も多いと思います。
私自身、
- メニエール病歴 約14年
- 両耳補聴器生活
という立場から言えるのは、
「聞こえの悩み」は、一人で抱え込まなくていいということです。
補聴器は決して安い買い物ではありません。
だからこそ、
- どこで買うのか
- 誰に相談するのか
- どんな聞こえを目指したいのか
を、自分で納得しながら決めていくことが大切だと感じています。
もし今、
「自分も耳のことで不安を感じている」
「最近、聞き返すことが増えた」
そんな方がいたら、
一度、耳鼻科や補聴器専門店で相談してみてください。
そこでかかる時間やお金は、
きっと「これからの自分の生活」を守るための投資になるはずです。

今日のひとこと
耳の不調は、「がんばりすぎているサイン」かもしれません。
自分の体の声に、少しだけ優しく耳を傾けてみませんか。
「私も似たような経験があります」
「こんな補聴器を使っています」
など、コメントで教えていただけたら、とても励みになります。


コメント