補聴器をつけていると、よく言われるのが、
「補聴器をつけたら普通に聞こえるんでしょ?」
という言葉です。
でも実際には、そんなに単純ではありません。
静かな場所で1対1で話すときは聞き取りやすくても、電話になると急に聞き取りにくくなることがあります。
オンライン会議では、音声がこもって聞こえたり、複数人が同時に話して誰の声なのかわからなくなったりすることもあります。
補聴器はたしかに聞こえを助けてくれる大切な道具です。
でも、すべての場面で完璧に言葉を聞き取れるわけではありません。
特に仕事中の電話やオンライン会議は、聞き逃しがミスにつながることもあるので、緊張しやすい場面です。
私自身も、聞き返すことに申し訳なさを感じたり、
「何度も聞き返したら迷惑かな」
「ちゃんと仕事ができないと思われないかな」
と不安になったことがあります。
でも、少しずつ工夫していくうちに、聞き取りにくさをゼロにはできなくても、負担を減らすことはできると感じるようになりました。
この記事では、補聴器をつけている日の電話・オンライン会議で、聞き返しを減らすためにできる工夫をまとめます。
医療的なアドバイスではなく、あくまで日常生活や仕事の中での工夫として読んでいただければと思います。
聞こえ方には個人差があるため、補聴器の調整や聞こえの悩みが強い場合は、耳鼻科や補聴器店など専門家に相談してください。
・補聴器をつけても電話が聞き取りにくい理由
・オンライン会議で聞き返しを減らす工夫
・仕事中に使いやすい聞き返し方の例文
・職場にお願いしやすい配慮
・電話やWeb会議で役立つアイテム
補聴器をつけても電話やオンライン会議がつらい理由

補聴器を使っていると、日常会話では助かる場面が多くあります。
ただ、電話やオンライン会議になると、対面の会話とは違う難しさがあります。
まず知っておきたいのは、補聴器をつけているからといって、すべての音が自然に聞こえるわけではないということです。
聞こえやすくなる音もあれば、逆に疲れやすく感じる音もあります。
電話やオンライン会議では、相手の声だけでなく、機械を通した音質、通信環境、周囲の雑音、話すスピードなどが重なります。
そのため、ただ「音量を上げれば解決」というわけではないことも多いです。
音は聞こえても、言葉として聞き取りにくい
補聴器をつけていると、音そのものは入ってきます。
でも、困るのは「音は聞こえるのに、言葉としてはっきりわからない」という状態です。
たとえば、
「声は聞こえている」
「何か話しているのはわかる」
「でも、肝心な単語が抜ける」
ということがあります。
電話だと相手の口元や表情が見えません。
対面なら、相手の表情や口の動き、場の流れから補えることもあります。
でも電話では音声だけが頼りです。
少しでも声がこもったり、早口だったり、周囲がうるさかったりすると、一気に聞き取りにくくなります。
複数人の声が重なると疲れやすい
オンライン会議では、複数人が参加することが多いです。
このときに困るのが、誰が話しているのか分かりにくいことです。
特に、
・発言者が画面に映っていない
・マイクの音質に差がある
・誰かが小さな声で話す
・発言がかぶる
・雑談のように会話が流れる
こうした場面では、聞き取りの負担が大きくなります。
聞こえる人にとっては普通の会議でも、補聴器ユーザーにとっては、かなり集中力を使う時間になることがあります。
会議が終わったあとに、どっと疲れる。
頭が重くなる。
聞き逃しがなかったか不安になる。
こうした疲れは、決して気のせいではありません。
通信環境やマイクの音質に左右される
オンライン会議では、自分の補聴器だけでなく、相手側の環境にも影響されます。
相手のマイクが遠い。
雑音が入っている。
通信が途切れる。
声が反響している。
こうした条件があると、聞き取りはかなり難しくなります。
こちらがどれだけ集中しても、音声そのものが聞き取りにくければ限界があります。
そのため、聞き取りにくいときに「自分の努力不足」と思いすぎないことも大切です。
オンライン会議ツールには字幕機能が用意されているものもあります。たとえばZoomでは、ミーティング中に字幕を表示したり、音声言語を選択したりする機能が案内されています。Microsoft Teamsにもライブキャプション機能があります。環境によって使える機能は異なるため、利用しているツールの設定を確認しておくと安心です。
電話で聞き取りやすくするためにできること
電話は、補聴器ユーザーにとって苦手意識が出やすい場面です。
相手の顔が見えない。
声だけで判断しなければいけない。
聞き返すタイミングが難しい。
仕事の電話だと、メモを取りながら聞く必要もあります。
ここでは、電話を少しでも聞き取りやすくするための工夫を紹介します。
まずは静かな場所に移動する

電話を取る前にできる一番シンプルな対策は、できるだけ静かな場所に移動することです。
周囲の音があるだけで、聞き取りの負担はかなり変わります。
たとえば、
・人の話し声が多い場所
・テレビや音楽が流れている場所
・換気扇やエアコンの音が大きい場所
・屋外や駅の近く
・車通りの多い場所
こうした場所では、電話の声が聞き取りにくくなりやすいです。
電話が鳴ったらすぐに出なければいけない場面もありますが、可能であれば一度静かな場所に移動してから折り返すのも一つの方法です。
仕事中なら、
「少し聞き取りやすい場所に移動して折り返します」
と伝えてもよいと思います。
無理にその場で聞こうとして何度も聞き返すより、環境を整えてから話したほうが、結果的にスムーズなこともあります。
受話器やスマホを当てる位置を調整する
補聴器をつけて電話をするときは、電話機やスマホを耳にぴったり当てるより、少し位置を調整したほうが聞き取りやすい場合があります。
特に耳かけ型補聴器の場合、マイク部分が耳の穴ではなく耳の上側にあることがあります。
その場合、受話器を耳の穴に当てるより、補聴器のマイクに音が入りやすい位置を探す必要があります。
補聴器の種類によって聞き取りやすい電話の当て方は変わります。補聴器専門店などでも、耳かけ型・耳あな型など種類に応じた電話の取り方が紹介されています。
自分にとって聞き取りやすい位置は、人によって違います。
一度、家族や親しい人に協力してもらって、
・耳にぴったり当てる
・少し上にずらす
・少し離す
・スピーカーにする
・イヤホンを使う
などを試してみるとよいです。
仕事の大事な電話でいきなり試すより、普段の余裕があるときに確認しておくと安心です。
スピーカー通話を試してみる
スマホの場合、スピーカー通話のほうが聞き取りやすい人もいます。
耳元で聞くより、少し離して音を出したほうが楽に感じることがあります。
ただし、スピーカー通話には注意点もあります。
周囲に内容が聞こえてしまうため、仕事の機密情報や個人情報を扱う電話には向きません。
また、周囲がうるさい場所では逆に聞き取りにくくなることもあります。
自宅や個室など、安心して話せる場所なら、スピーカー通話は選択肢の一つになります。
要件を復唱するクセをつける
電話で一番怖いのは、聞き間違いに気づかないまま話が進んでしまうことです。
その対策として有効なのが、要件を復唱することです。
たとえば、
「念のため確認します。○月○日の○時でよろしいですね」
「ご依頼内容は、資料の修正と提出日の確認ですね」
「お電話番号をもう一度確認します。○○○で合っていますか」
このように、自分の理解を声に出して確認します。
これは補聴器を使っている人だけでなく、仕事の電話では誰にとっても大切な確認です。
聞き返すというより、「確認のために復唱する」という形にすると、相手にも自然に受け止めてもらいやすいです。
数字・日付・名前は必ず確認する
電話で特に聞き間違いやすいのが、
・日付
・時間
・電話番号
・名前
・会社名
・金額
・型番
・住所
などです。
こうした情報は、少しの聞き間違いが大きなミスにつながることがあります。
聞き取れたつもりでも、必ず確認したほうが安心です。
たとえば、
「13時ですね。午後1時で合っていますか」
「佐藤様ですね。漢字は人偏の佐に、藤の字でよろしいでしょうか」
「BとDが聞き取りにくかったので、もう一度お願いします」
このように、聞き取りにくい部分を具体的に伝えると、相手も答えやすくなります。
電話だけで完結させない
電話が苦手な場合、すべてを電話だけで完結させようとしないことも大切です。
特に仕事では、聞き間違いを防ぐために、メールやチャットを併用したほうがよい場面があります。
たとえば、
「聞き間違い防止のため、内容をメールでも送っていただけますか」
「念のため、こちらから確認内容をチャットで送ります」
「日程と金額だけ、文字で残していただけると助かります」
このようにお願いすることで、電話の負担を減らせます。
大事なのは、「聞こえないからできません」ではなく、「正確に対応するために文字でも確認したい」と伝えることです。
そのほうが、仕事としても前向きな印象になります。
オンライン会議で聞き取りやすくする工夫
オンライン会議は便利ですが、補聴器ユーザーにとっては疲れやすい場面でもあります。
音声だけでなく、画面、資料、チャット、参加者の表情など、同時に見るものが多いからです。
ここでは、オンライン会議の前・最中・後にできる工夫をまとめます。
会議前に資料をもらっておく
オンライン会議で聞き取りにくさを感じる場合、事前に資料をもらっておくとかなり安心です。
内容の流れがわかっているだけで、聞き取れなかった言葉を補いやすくなります。
たとえば、
・今日の議題
・使う資料
・決めたいこと
・参加者
・自分が発言する場面
このあたりが事前にわかっていると、気持ちの負担が減ります。
会議前に、
「聞き取りにくい部分があるため、事前に資料を共有していただけると助かります」
と伝えておくのもよいです。
これは特別扱いというより、会議の効率化にもつながる工夫です。
イヤホン・スピーカー・PC音量を試しておく
補聴器をつけた状態でオンライン会議に参加するとき、音の出し方によって聞き取りやすさが変わることがあります。
PCのスピーカーが聞きやすい人もいれば、外付けスピーカーのほうが楽な人もいます。
イヤホンを使う場合も、補聴器との相性があります。
人によっては、イヤホンを使うとハウリングしやすかったり、耳が疲れたりすることもあります。
大切なのは、本番の会議で初めて試さないことです。
余裕のあるときに、
・PC本体のスピーカー
・外付けスピーカー
・片耳イヤホン
・骨伝導イヤホン
・ヘッドセット
・スマホ参加
などを試しておくと、自分に合う方法が見つかりやすくなります。
ただし、補聴器との相性は個人差が大きいです。
違和感が強い場合やハウリングが気になる場合は、補聴器店に相談するのが安心です。
字幕機能を使う

オンライン会議で使える場合は、字幕機能を活用するのも一つの方法です。
字幕は完璧ではありません。
専門用語や固有名詞は誤変換されることもあります。
それでも、聞き逃した部分を補う助けになることがあります。
Zoomでは字幕表示や字幕言語の設定が案内されており、Teamsでもライブキャプションの利用方法が公開されています。利用できる機能はプランや設定、会議主催者の権限によって変わることがあるため、職場で使っているツールの最新設定を確認しておくと安心です。
字幕を使うときのポイントは、字幕だけに頼りすぎないことです。
音声、資料、チャット、議事録と組み合わせて使うと、聞き取りの負担を減らしやすくなります。
発言者を一人ずつにしてもらう
オンライン会議で一番聞き取りにくいのは、複数人が同時に話す場面です。
雑談のように話が重なると、誰が何を言ったのかわからなくなります。
聞こえる人にとっては普通の流れでも、聞き取りにくさがある人にとってはかなり大変です。
可能であれば、会議の最初に、
「音声が重なると聞き取りにくいことがあるので、発言は一人ずつだと助かります」
と伝えておくとよいです。
これは自分のためだけでなく、会議全体にとってもメリットがあります。
発言が重ならないほうが、議事録も取りやすく、内容も整理されやすいからです。
重要なことはチャットにも書いてもらう
会議中に決まったことや、自分に関係する指示は、チャットに書いてもらうと安心です。
たとえば、
「提出日は金曜日です」
「担当はAさんです」
「次回までに資料を修正します」
こうした重要事項は、音声だけで流れると聞き逃すことがあります。
会議中に、
「すみません、念のためチャットにも残していただけますか」
とお願いしておくと、あとで確認できます。
厚生労働省の合理的配慮に関する事例でも、聴覚障害のある人への配慮として、業務指示や連絡において筆談など複数のコミュニケーション手段が必要になることが示されています。職場でのやり取りを文字でも残すことは、仕事の正確さを高めるためにも役立ちます。
会議後に確認メッセージを送る

会議中に聞き取りきれなかった部分があると、そのまま不安を抱えたまま仕事を進めることになります。
そんなときは、会議後に確認メッセージを送るのがおすすめです。
たとえば、
「本日の会議内容について、私の理解では以下の通りです。念のため確認させてください」
と前置きして、
・自分の担当
・期限
・決定事項
・次回までにやること
を箇条書きで送ります。
これは聞こえに不安がある人だけでなく、仕事のミスを防ぐうえでも有効です。
「聞き取れなかったから確認する」のではなく、「正確に進めるために確認する」と考えると、気持ちも少し楽になります。
聞き返すときの言い方テンプレート
聞き返すこと自体は悪いことではありません。
むしろ、聞き取れていないのにわかったふりをするほうが、後で困ることがあります。
とはいえ、何度も聞き返すのは気を使います。
そこで、相手に伝わりやすく、角が立ちにくい言い方を用意しておくと安心です。
やわらかく聞き返す言葉
まずは、日常的に使いやすい聞き返し方です。
「すみません、もう一度お願いできますか」
「少し音声が聞き取りにくかったので、もう一度お願いします」
「最後の部分だけ、もう一度教えていただけますか」
「確認のため、もう一度だけお願いします」
ポイントは、「全部わかりません」ではなく、「どこが聞き取れなかったのか」をできるだけ絞ることです。
相手も答えやすくなります。
要点だけ確認する言葉
話の全部を聞き返すのではなく、要点だけ確認したいときは、次のような言い方が使えます。
「つまり、今回は○○という理解で合っていますか」
「期限は○日ということでよろしいでしょうか」
「私の担当は○○で合っていますか」
「確認ですが、変更点はこの2つですね」
この言い方だと、聞き返しというより確認になります。
仕事の場面では、むしろ丁寧な印象になることもあります。
聞こえにくさを事前に伝える言葉
毎回聞き返すより、最初に少しだけ伝えておくほうが楽な場合もあります。
たとえば、オンライン会議の最初に、
「補聴器を使用していて、音声が重なると聞き取りにくいことがあります。確認で聞き返すことがありますが、よろしくお願いします」
と伝えておく。
電話なら、
「少し聞き取りにくいことがあるため、重要な部分は復唱させてください」
と伝える。
この一言があるだけで、聞き返すときの心理的なハードルが下がります。
すべてを説明する必要はありません。
必要な場面で、必要な分だけ伝えれば大丈夫です。
メールやチャットに切り替えたいときの言葉
電話での聞き取りが難しいときは、文字でのやり取りに切り替えるのも大切です。
そのときは、次のような言い方が使えます。
「聞き間違いを防ぎたいので、内容をメールでもいただけますか」
「正確に対応したいので、要点をチャットで送っていただけると助かります」
「電話だと数字を聞き間違える可能性があるため、日程だけ文字で確認させてください」
このように伝えると、単なるお願いではなく、仕事の正確さのための行動として受け止めてもらいやすくなります。
補聴器ユーザーが職場にお願いしやすい配慮
補聴器を使って仕事をしていると、自分だけの努力ではどうにもならない場面もあります。
もちろん、すべてを周囲にお願いするのは難しいかもしれません。
でも、少しの配慮で仕事がしやすくなることがあります。
重要な連絡は文字でも残してもらう
一番お願いしやすく、効果が大きいのが「重要な連絡は文字でも残してもらう」ことです。
口頭だけの指示は、聞き取りにくさがある人にとって不安が残ります。
特に、
・期限
・担当範囲
・金額
・会議日時
・変更点
・注意事項
などは、文字で残してもらえると安心です。
これは自分だけでなく、チーム全体のミス防止にもつながります。
「聞こえにくいから特別にお願いします」と考えると申し訳なくなりますが、
「仕事を正確に進めるために、文字でも確認したい」
と考えると、お願いしやすくなります。
会議資料を事前にもらう
会議資料が事前にあると、聞き取りの負担はかなり減ります。
内容の流れがわかっていれば、多少聞き取れない言葉があっても補いやすくなります。
お願いするときは、
「聞き取りにくい部分を補うため、可能であれば事前に資料を共有していただけると助かります」
と伝えるとよいです。
すべての会議で難しくても、大事な会議だけでも事前に資料があると安心です。
座席や会議場所を調整する
対面会議の場合は、座る位置も大切です。
聞き取りやすい席は人によって違いますが、一般的には、
・話す人の顔が見える席
・壁側や端の席
・騒音が少ない場所
・出入口から離れた場所
・エアコンや機械音の近くを避ける
といった工夫がしやすいです。
オンライン会議でも、できるだけ静かな場所から参加することで聞き取りやすくなります。
在宅勤務の日は、家族の生活音、テレビ、洗濯機、換気扇なども意外と影響します。
会議前に周囲の音を少し減らすだけでも、集中しやすくなります。
「聞き返しやすい空気」を作っておく
一番助かるのは、聞き返しても大丈夫な空気です。
聞き返すたびに申し訳なさを感じる環境だと、どうしても無理をしてしまいます。
でも、無理をして聞き流すと、あとでミスにつながることがあります。
だからこそ、普段から少しずつ、
「聞き取りにくいときは確認します」
「大事なところは復唱します」
「文字でも確認させてください」
と伝えておくことが大切です。
最初は勇気がいります。
でも、何度か伝えるうちに、周囲も少しずつ理解してくれることがあります。
聞き返しを減らすために、私が意識していること
聞き返しを完全になくすことは難しいです。
でも、聞き返しの回数を減らしたり、聞き返す不安を軽くしたりすることはできます。
ここでは、日頃から意識していることをまとめます。
「聞こえない自分が悪い」と思いすぎない
聞き取れない場面が続くと、つい自分を責めてしまいます。
「また聞き返してしまった」
「迷惑をかけているかもしれない」
「もっとちゃんと聞ければいいのに」
そんなふうに思うことがあります。
でも、聞き取りにくさは努力だけで解決できるものではありません。
補聴器をつけていても、環境や音質によって聞き取りにくいことはあります。
相手のマイクが遠い。
声が小さい。
通信が悪い。
周囲がうるさい。
こうした条件が重なれば、誰でも聞き取りにくくなります。
だから、すべてを自分のせいにしないことが大切です。
「聞き返し」はミスを防ぐための確認
聞き返すことに罪悪感を持つ人は多いと思います。
でも、仕事において聞き返しは大切な確認作業です。
聞き取れないまま進めて、あとで間違えるより、その場で確認したほうがよいことも多いです。
特に数字や日付、担当範囲は、少しでも不安があれば確認したほうが安心です。
聞き返すことは、迷惑ではなく、仕事を正確に進めるための行動。
そう考えるようにすると、少し気持ちが楽になります。
完璧を目指さず、確認できる仕組みを作る
電話もオンライン会議も、毎回完璧に聞き取ろうとすると疲れてしまいます。
大切なのは、聞き取れなかったときに確認できる仕組みを持っておくことです。
たとえば、
・会議資料を事前にもらう
・重要事項はチャットに残してもらう
・会議後に確認メッセージを送る
・電話の内容は復唱する
・数字や日付は必ず文字で確認する
こうした仕組みがあると、聞き取りにくさがあっても安心して仕事を進めやすくなります。
体調が悪い日は無理をしない
補聴器の聞こえ方は、体調によっても感じ方が変わることがあります。
疲れている日、寝不足の日、めまい感がある日、頭が重い日は、いつもより音がつらく感じることもあります。
そんな日は、聞き取りにも集中力を使います。
大事な会議がある日は、できるだけ前後の予定を詰めすぎない。
電話が続く日は、少し休憩を入れる。
会議後は、目と耳を休ませる時間を作る。
こうした小さな調整も大切です。
メニエール病やめまいの不安がある場合は、耳だけでなく体調全体を見ながら仕事のペースを考えることも必要だと感じます。
電話・オンライン会議の前にできるチェックリスト
ここで、補聴器をつけている日の電話・オンライン会議前に確認したいことをまとめます。
電話前のチェック
・周囲は静かか
・メモを取れる状態か
・スマホや電話機の音量は合っているか
・聞き取りやすい耳や位置を確認しているか
・重要事項は復唱するつもりでいるか
・必要ならメールやチャットに切り替えられるか
オンライン会議前のチェック
・会議資料を確認したか
・議題や参加者を把握しているか
・PCやスマホの音量は合っているか
・字幕機能が使えるか確認したか
・静かな場所で参加できるか
・チャット欄を見られる状態か
・必要なら「聞き返すことがあります」と伝える準備があるか
会議後のチェック
・決定事項を確認したか
・自分の担当を把握しているか
・期限を文字で確認したか
・不安な点をそのままにしていないか
・必要なら確認メッセージを送ったか
・疲れすぎていないか
聞き取りに不安があると、会議中だけでなく、会議の前後にも緊張します。
だからこそ、チェックリストのように流れを決めておくと、少し気持ちが楽になります。
あると便利なアイテム
ここからは、補聴器をつけている日の電話・オンライン会議で、あると便利だと感じるアイテムを紹介します。
すべての人に合うわけではありませんが、自分の聞こえ方や仕事環境に合わせて選ぶと、負担を減らせることがあります。
外付けスピーカー
PC本体のスピーカーでは音がこもって聞こえる場合、外付けスピーカーを使うと聞き取りやすくなることがあります。
特に在宅勤務でオンライン会議が多い人は、音質のよいスピーカーを用意しておくと便利です。
ただし、音量を上げすぎると疲れることもあります。
聞き取りやすい音量を探しながら使うのがおすすめです。
Web会議用マイク・スピーカーフォン
自分の声が相手に届きにくいと、会議のやり取りがスムーズに進みません。
相手から「もう一度お願いします」と言われることが多い場合は、マイク環境を見直すのも一つの方法です。
Web会議用のスピーカーフォンは、会議向けに作られているものもあります。
自分だけでなく、相手にとっても聞き取りやすい環境を作ることにつながります。
骨伝導イヤホン
補聴器との相性にもよりますが、骨伝導イヤホンが使いやすいと感じる人もいます。
耳をふさがないタイプが多いため、通常のイヤホンが苦手な人にとって選択肢になることがあります。
ただし、補聴器との併用には個人差があります。
購入前に口コミだけで判断せず、自分の補聴器や聞こえ方に合うかを確認したほうが安心です。
PCスタンド
オンライン会議では、画面の見やすさも大切です。
相手の表情や資料、チャットを見ながら話を聞くため、画面が見にくいと余計に疲れます。
PCスタンドで目線の高さを調整すると、姿勢が楽になり、会議中の疲れを減らしやすくなります。
聞こえの対策というより、会議全体の疲労を減らすアイテムとして便利です。
補聴器用の乾燥ケース
補聴器は毎日使うものなので、ケアも大切です。
汗をかきやすい季節や湿気の多い時期は、補聴器用の乾燥ケースがあると安心です。
オンライン会議や電話が多い日は、補聴器を長時間つけることもあります。
使ったあとのケアを習慣にしておくと、気持ちよく使い続けやすくなります。
補聴器カテゴリへのリンク
補聴器を買うタイミングに関する記事

働き方とセルフケアカテゴリへのリンク
メニエール病と仕事の両立に関する記事

季節・気圧対策カテゴリへのリンク
雨の日や低気圧の不調対策

まとめ|聞き返しは悪いことではなく、仕事を正確に進めるための工夫
補聴器をつけていても、電話やオンライン会議が聞き取りにくいことはあります。
それは、努力が足りないからではありません。
電話では相手の表情が見えません。
オンライン会議では、音声の質や通信環境、複数人の発言が影響します。
補聴器をつけているからといって、すべての音声がきれいに聞き取れるわけではありません。
だからこそ、自分を責めすぎず、聞き取りやすい環境を整えることが大切です。
電話では、
・静かな場所に移動する
・受話器やスマホの位置を調整する
・重要事項を復唱する
・数字や日付は必ず確認する
・必要ならメールやチャットも使う
オンライン会議では、
・資料を事前にもらう
・字幕機能を使う
・発言は一人ずつにしてもらう
・重要事項はチャットに残してもらう
・会議後に確認メッセージを送る
こうした工夫が役立ちます。
聞き返すことは、迷惑ではありません。
むしろ、仕事を正確に進めるための大切な確認です。
無理に聞こえるふりをするより、確認できる仕組みを作る。
そのほうが、自分にとっても、相手にとっても安心です。
補聴器と付き合いながら働く毎日は、簡単なことばかりではありません。
でも、自分に合う方法を少しずつ見つけていけば、電話やオンライン会議の負担は少しずつ減らせます。
完璧に聞き取ることを目指すより、安心して確認できる環境を作る。
それが、補聴器を使いながら仕事を続けるうえで大切な工夫だと感じています。
補聴器をつけて働いていると、周りには伝わりにくい小さな困りごとがたくさんあります。
このブログでは、メニエール病や補聴器との暮らし、仕事との向き合い方について、実体験をもとにまとめています。
「自分だけじゃなかった」と少しでも感じてもらえたら嬉しいです。
補聴器との暮らしや、体調に合わせた働き方については、関連記事もあわせて読んでみてください。
▼今日のひとこと
聞き返すことは、迷惑ではなく確認です。
無理に聞こえるふりをしない日があっても大丈夫です。

