「やりたい仕事だけ選ぶようにしている」
そんな言葉を、福山雅治さんがテレビ番組で語っていたのを、ふと思い出しました。
以前なら「え?そんな贅沢な…」と思っていたかもしれません。
でも40代になった今、その言葉がまっすぐ心に刺さるようになってきた気がします。
これまで、私たちは「やるべきこと」に囲まれて生きてきました。
期待、責任、評価、成果——。
だけど、それだけを積み上げてきた先に、心も身体もすり減ってしまった実感がある人も多いのではないでしょうか。
この記事では、福山さんの発言をきっかけに、
「やりたいことを選ぶ働き方」
「40代以降のキャリアの再構築」
「“全部やらなきゃ”からの脱却」
というテーマを、自身の経験も交えながら考えてみたいと思います。
◆ 福山雅治さんの「自分軸で選ぶ」という生き方
俳優として、アーティストとして、長年第一線で活躍してきた福山雅治さん。
40代を超えてからの彼は、以前よりも出演作を厳選し、音楽活動も「無理なくやりたいことをやる」というスタイルに変化してきた印象があります。
彼自身、「体力の限界や、自分のやりたいこととのバランスを考えるようになった」と語っていました。
この“自分軸で仕事を選ぶ”という姿勢に、どこか憧れを抱きつつ、
「それって特別な人にしかできないのでは?」と、つい思ってしまいがちです。
でも本当にそうでしょうか?
◆ “全部やる”から、“選んでいい”へ
若い頃の私は、「頼まれた仕事は断らない」「できることは何でもやる」ことが美徳だと思っていました。
・新しい業務を任されると、断れない
・他部署のヘルプも、断れない
・「期待されているんだから、応えないと」
そんなふうに“全部受け止める働き方”を続けていたら、あるとき身体が悲鳴を上げました。
めまい、耳鳴り、倦怠感。
メニエール病の診断を受けたとき、「がんばりすぎた結果かもしれない」と、ようやく気づいたのです。
それから私は、「やらなくていいことを減らす」ことを少しずつ始めました。
・苦手な時間帯の仕事は減らす
・無理な会議の予定をリスケする
・「代わりにお願いします」と言ってみる
最初は罪悪感もありましたが、それでも少しずつ、自分の調子が整ってくるのを感じられました。
◆ “選ぶこと”は、自己中じゃない
福山雅治さんのように「やりたい仕事だけ選ぶ」と聞くと、
「そんなわがまま、自分には無理」と思ってしまいがちですが、
実はこれは“相手のため”でもあると思うんです。
自分が余裕をもって関われる仕事こそ、
質の高い成果や、心のこもった対応ができる。
逆に、すべてを抱え込んで、ストレスや不調を抱えながら働く状態では、
誰にとっても良い結果にならない——。
そう思えば、“選ぶこと”は自己中ではなく、
「周りと自分を守るための工夫」なのだと感じるようになりました。
◆ 40代からのキャリアには、“余白”が必要

20代、30代は「スキルを積む」「成果を出す」ことに夢中で、
正直“余白”なんてものを考える余裕はなかったかもしれません。
でも、40代に入って身体の変化や生活の変化が出てくると、
「ずっとこのままでいいのかな?」とふと立ち止まる瞬間が増えてきます。
- 毎日ギリギリのスケジュールで動くのはつらい
- 成果のために自分を消耗する働き方に疲れた
- もっと自分らしく生きたい
そんな気持ちが芽生え始めたときこそ、“働き方の再設計”をするタイミングなのかもしれません。
福山さんのように、明るくさらりと
「やりたいことだけやってる」と言える自分を目指すのも、素敵だなと思います。
◆ 働き方に“グラデーション”を持たせよう
会社員として働いていると、「辞める」か「働き続ける」か、白黒はっきりさせなければいけないような空気があります。
でも実際は、働き方ってもっとグラデーションがあっていい。
・リモートの日を増やす
・週4勤務を検討してみる
・副業やブログで自分の声を発信する
・“心が動く仕事”をひとつだけ大切にする
そんな“ゆるやかなキャリアのカスタマイズ”が、これからの時代には求められているのかもしれません。
◆ さいごに:「やりたいことを選ぶ」を、選べる自分に

福山雅治さんの言葉に勇気をもらえたのは、
「自分の本音を、ちゃんと選んでもいいんだよ」と
背中を押してくれたからかもしれません。
会社員でも、自営業でも、家庭があってもなくても——
私たちは皆、「自分の時間と心の使い方」を選ぶ権利を持っている。
もし今、全部に応えようとして疲れているなら、
“やりたいことを選ぶ”という働き方に、
少しだけ舵を切ってみてもいいのかもしれません。
40代からの人生は、「ちゃんと休んで、ちゃんと楽しむ」
そんな働き方が、いちばん自然なのかもしれませんね。
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